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検索ボリュームから世の中のブームについて考える
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検索ボリュームから世の中のブームについて考える

検索ボリュームの推移からブームを可視化。一過性のブーム(マリトッツォ等)と定着型のブーム(オートミール等)の2種類に分類でき、一過性はシグモイド曲線・本物のブームはいびつな曲線を描く特徴があります。検索ボリュームとSNS投稿数の高い相関も解説します。

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主なポイント

検索ボリュームの推移からブームを可視化すると、一過性のブーム(マリトッツォ等)と定着型のブーム(オートミール等)の2種類に分類できます。一過性のブームはシグモイド曲線を描き、真のブームはいびつな曲線になります。検索ボリュームはSNS投稿数とも高い相関があります。

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API データ可視化

今回は検索ボリュームを測ることでブームを可視化し、特長や共通点を探ってみたいと思います。

グーグルでは毎年検索ランキングを発表しており、2021年は下記のようなランキングとなっています。

2021年Google検索急上昇ランキング上位10キーワード一覧表

2021 年 Google 検索ランキングGoogle では、2021 年 Google 検索ランキングを発表します。急上昇ランキングは、昨年と比較して 2021 年中に Google で検索が急上昇したキーワードで、今年の話題や流行を反映しています。(調査対象期間: 2021 年 1 月 1 日~ 11 月 22 日)...Google Japan Blog

今回はこれらのキーワードをいくつか参照しながら、検索ボリュームの推移がどのように推移しているのか見ていきたいと思います。

ブームは本物と偽物2種類!?

ブームには一過性のものと、生活にまで組み入れられるような本物のブームと大きく2種類に分けられるのではないでしょうか。

前者は「マリトッツォ」などに代表されるもので、後者は「オートミール」のように市場をしっかりと形成し、一定の文化として根付くようなものです。

オートミール市場、100億円規模に成長 さらに拡大見通し - 日本食糧新聞電子版オートミール市場が100億円規模まで拡大したとみられる。インテージ社のSRIデータでは、19年と20年の比較、20年と21年の比較でそれぞれ約3倍伸長させており、19年と20年を比較すると、市場規模は約8倍以上と驚異的な […]日本食糧新聞電子版

この2つのブームの違いをデータから見分けることはできないでしょうか。

まず検索ボリュームはデイリーのデータを30~60日の移動平均などで見ていくのが良さそうです。以下に2021年から今年にかけて、いくつかの代表的な検索ワードをプロットしてみます。

2021年から2022年における6つの検索ワード(マリトッツォ、オートミール、呪術廻戦など)の検索ボリュームを30~60日移動平均で比較したグラフ

このようにしてみると、マスクやマリトッツォなどが正規分布のような左右均等の釣鐘型をしているワードがある一方で、オートミールや呪術廻戦など歪な形になっていることが分かります。

ブームは上りより「下り」が重要

検索ボリュームの動きを特定の関数として見るのであれば、傾きを微分できればピークのタイミングや、ブームの動きを読み取ることができそうです。

今回はエクセルの SLOPE関数 を使い、前日と当日の2点間を回帰直線で結び、その傾きを移動平均として見てみたいと思います。

検索ボリューム推移3パターン

1.「マリトッツォ」「マスク」

マリトッツォと マスク の検索ボリューム推移を SLOPE 関数で傾き変化を可視化した折れ線グラフ、2018年〜2022年

一気に人気となり、上がったタイミングと同じペースで下がっていくパターンです。左右対称の正規分布的なグラフになるようです。

2.「呪術廻戦」「大谷翔平」「東京リベンジャーズ」

2019年1月~2022年12月の検索ボリュームSLOPE30日傾斜値の推移を示す折れ線グラフ、マリトッツォなど3つのブームパターンを比較

上昇した後で再度、上昇の波が来るパターンです。後半でキャズムを超えたり、誰かキーパーソンが火を付けたような動きと捉えることができるかもしれません。

3.「オートミール」「ウマ娘」

2019年9月〜2022年1月の検索ボリュームSLOPE30日移動平均比較。マリトッツォ・呪術廻戦・オートミールなど3パターンのトレンド推移グラフ。

最後にオートミール型です。こちらがブームを文化に移行するための理想的な動きモデルとしても参考になる動きであり、上昇した後になかなか下がりづらいという傾向があるようです。

左右対称となるマリトッツォ型とは異なり、全体傾向が上がりつつ形が凸凹しながら推移します。

一過性のブームは綺麗なシグモイド曲線を描く!?

マリトッツォ・ウマ娘・オートミール・マスク・京都シリーズ別の検索ボリューム推移を示した折れ線グラフ

検索ボリュームを累計数で見てみると、波形がよりわかりやすくなるかもしれません。単純な累計だと特徴が見えづらいので、0~1に標準化して見ていきたいと思います。

2021年から2023年の検索ボリュームを0~1に標準化したシグモイド曲線グラフ、オートミールなど複数キーワードの推移を比較

こちらはマスクやマリトッツォの検索ボリュームを0~1に標準化させたグラフです。綺麗なシグモイド曲線を描いています。

シグモイド曲線の標準化グラフ、横軸-6~6、縦軸0~1、一過性ブームの検索ボリューム推移を示す

(参考)シグモイド曲線

真のブームはいびつな曲線になる

0~1に標準化した検索ボリューム推移グラフ、マスク・マリトッツォ・オートミールなど複数キーワードの累積曲線を比較

こちらは同様にオートミールなどを0~1に標準化したグラフです。途中にぐらつくタイミングなどがあり、あまり綺麗な曲線になっていないのが特徴です。

検索ボリュームはSNS投稿数とも高い相関

ここまで検索ボリューム推移を見てきましたが、Twitterの投稿数も検索ボリュームと相関が高く、オートミールの場合だとデイリーからの7日移動平均で見ると、 相関係数0.852 という非常に高い相関があることも分かりました。

オートミール検索ボリュームとTwitter投稿数の時系列比較、相関係数0.8522の推移グラフ

【まとめ】ブームを文化にするために

SLOPE関数のグラフをまとめると以下のような形になります。

SLOPE関数で分析した複数キーワードの検索ボリューム推移グラフ、2016年から2019年のデータを時系列で可視化

ここまでグラフでみてきましたが、一過性のブームにさせず真のブームとさせるポイントは下記2点かと思われます。

  • 累積検索ボリュームをロジスティック曲線にさせない
  • SLOPE関数の傾きを左右対称にせず第2第3の波を作る

以上、検索データの解説でした。オートミールは以下のブログでも解説したように、最初はテレビの露出がきっかけでした。やがて真のブームに乗ってしまうと、もはやコントロール不可能とも言える不思議な動きとなっており、このあたりも分析すると面白いのではないでしょうか。

【売上18倍】オートミールはどのように火が着いたのか分析してみるオートミールがどのようにブームとなっていったのか、Twitterやグーグルトレンドなど各種データから紐解いてみたいと思います。広報・PR支援の株式会社ガーオン

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