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Claude Codeで実現するAIエージェントによる究極のプレスリリース作成法
AI/Tech

Claude Codeで実現するAIエージェントによる究極のプレスリリース作成法

Claude Codeのサブエージェント機能を活用し、19名のAIエージェントで高品質なプレスリリースを作成する方法を解説。リサーチ→戦略立案→リリース作成→品質保証の4フェーズで構成。ソフトバンク孫正義氏の「10億エージェント」構想にも触れ、エージェント時代の広報の未来像を提示します。

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主なポイント

Claude Codeのサブエージェント機能を活用し、19名のAIエージェントで高品質なプレスリリースを作成する方法を解説しています。・リサーチ→戦略立案→リリース作成→品質保証の4フェーズで構成・ソフトバンク孫正義氏の「10億エージェント」構想にも言及・エージェント時代の広報業務の未来像を提示しています。

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2025年7月、Claude Codeにサブエージェント機能が実装されました。この機能をプレスリリースの作成などに適応すると、結構上手くいきましたので、今回は19名のエージェントで作り上げる高品質なプレスリリース作成法をご紹介します。

はじめに:エージェント時代の幕開け

ソフトバンク孫正義氏の「10億エージェント」宣言が示す未来

2025年7月、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は、衝撃的な発表を行いました。「今後10年以内に、ソフトバンクグループ内に10億のAIエージェントを創出する」という壮大なビジョンです。

この数字を具体的に考えてみましょう。現在のソフトバンクグループの従業員数は約6万人。つまり、 社員1人あたり約16,700体のAIエージェント と協働することになります。これは単なる自動化ツールの導入ではありません。知的労働の根本的な再定義を意味しています。

孫氏は、社員一人ひとりがAIエージェントと共働し、能力を拡張する「千手観音」の世界を提唱しています。

最初1人あたり100体のエージェントを作り、エージェントがエージェントを作るというシンギュラリティ的展開で10億体まで目指すそうです。

千手観音をモチーフにした多数のAIエージェントを持つロボットのイラスト、社員一人あたり約16,700体のAI協働を象徴

こうした考えは現在のAIのスケーリング則(計算能力を上げれば比例して賢くなる)を考えると、もはや突拍子もないとは言っていられません。

AIエージェントが変える仕事の在り方

従来のAIツールは「人間の指示を実行する道具」でした。しかし、AIエージェントは 自律的に思考し、判断し、協調して働く存在 です。

この技術革新により、 単一のAIではなく、専門性を持った複数のAIエージェントが協調して働く という新しいパラダイムが生まれました。それはまるで、優秀なチームメンバーが集まって1つのプロジェクトを完成させるように、各エージェントが自身の専門性を活かしながら協働する世界です。

PR業務でいえば、

  • リサーチ

  • 企画立案

  • プレスリリースの作成

  • 情報発信

  • 問い合わせ対応

  • 掲載調査

といった通常行っているものは、全てエージェント化することが可能でしょう。

ポイントは PCで行っている作業かどうか です。

PCで行っている業務は全てエージェントに置き換えることが可能であり、これがホワイトカラーの仕事が奪われると言われる所以でもあり、実際に仕事はなくなっていくことでしょう。

Claude Codeとは

レンガで描かれたClaude Codeのロゴマーク、ターミナル画面上に「Login successful」と表示

Claude Codeは、2024年12月にAnthropic社がリリースした エージェント型コマンドラインツール です。従来のAIアシスタントとは一線を画し、開発者が ターミナルから直接Claude(Opus 4モデル)に複雑なコーディングタスクを委任 できる画期的なツールとして注目を集めています。

最大の特長は、従来のAIコーディングアシスタント(GitHub Copilot、Amazon CodeWhisperer等)との最大の違いは、 「提案」から「実行」への進化 です。

【広報×AIの新時代】Claude Codeで実現する広報DX | 広報・PR支援の株式会社ガーオン

Claude Codeにエージェント機能が登場

そして2025年、Claude Codeに革新的な「エージェント機能」が追加されました。これにより、単一のAIではなく、専門性を持った複数のAIエージェントが協調して働くことが可能になりました。

サブエージェントとは何か

簡単に言えば、サブエージェントは 特定の仕事に特化したAI専門家 です。例えば人間の組織で「マーケティング部長」「PRマネージャー」「編集者」がいるように、AIの世界でも各分野の専門家を作り、チームとして働かせることができます。

各サブエージェントの特徴:

  1. 独立したコンテキストウインドウ を持つ(他のエージェントに影響されない)

  2. 特定のツールだけを使える(セキュリティと効率性の向上)

  3. 明確な役割と責任 が定義されている

  4. 24時間365日 休まず働ける

こうした複数のエージェント機能は、以前はtmuxというソフトを使うとClaude Code上で実現できましたが、かなり導入ハードルも高く、挙動も安定していませんでした。

こうした複雑な動きがオフィシャルでできてしまうのが、Claude Codeのサブエージェント機能です。

19名のAIエージェントによるプレスリリース作成システム「SmartRelease」

今回このサブエージェントを使い、実際に19名のエージェント共創によるプレスリリース作成ツールを作ってみましたのでご紹介します。

まずは全容をフロー図で紹介します。

SmartRelease プレスリリース作成の4フェーズ14ステップフロー図

全体の流れ

概要は以下のような構造になっています。

大きくフェーズを

  1. 情報収集とリサーチ

  2. 戦略立案

  3. リリース原稿作成と修正

  4. 評価と最終承認

と4つに分けています。

この各フェーズに機能に特化したエージェントを配置。今回、Cluadeがそれぞれペルソナ的名付けをしてくれましたので、これをそのまま使っています。

サブエージェントの作成方法

/agentsコマンドでエージェント設定を管理するClaude Codeのターミナル画面

まずエージェントの設定自体は /agents コマンドで1体ずつ作っていくことが可能です。

設定ファイルはプロジェクトの.claudeフォルダのagentsフォルダにmdファイルとして保存されます。

エージェント自体はプロジェクト単位のエージェントと、全Claude共通のパーソナルエージェントの2種類から選ぶことができます。

「Generate with Cluade」というCluadeで設定mdファイルを作る方法と、直書きでmdファイルを設定する方法から選べます。

設定項目は、以下の6つが設定できるようです。

  • name :エージェント名

  • Description:いつ使うかの指示

  • Tools:使えるMCPサーバー設定

  • Model:Sonnet / opus / inheritから選択

  • Color:色

  • System prompt:システムプロンプト

Descriptionでいつサブエージェントが発動するかを明示し、System promptで役目を与えます。

エージェント1体ごとにモデル選択できるようです。inheritで通常のモデルを引き継いで設定することができるようです。

フェーズ1:リサーチと情報統合

まずこのフェーズでは、クライアントからの情報の引き出しと、検索による関連情報の収集を行います。

  • PRディレクター(佐藤健一)がプロジェクトブリーフを作成

  • 4名のリサーチャーが並列で市場調査、顧客調査、技術調査を実施

  • チーフリサーチオフィサー(深田総合)が全情報を統合

  • Firecfrawl deep Reaserchと o3 deep Reaserchで深堀り検索を実装

Sato-PRDirector-01エージェントの設定画面。SmartReleaseシステムのPRディレクター役で、プロジェクト全体の統括と戦略決定を担当。

実際のプロンプトはこんな形にしてみました。

各人が他モデルに影響されずに個性を持って行動することで、一つのモデルで実施するよりも客観的なアウトプットが期待できることがサブエージェントの大きな特長の一つだと言えるでしょう。

OpenAIの o3 deep ResearchがAPI化されたことで、Claude CodeからAPIリクエストをコード実行することも可能です。

フェーズ2:戦略立案

  • 3名のPRプランナーがブレインストーミングを実施

  • 再度リサーチャーが実現可能性を検証

  • PRディレクターが最終的なPR戦略を決定

次のフェーズでは複数のPRプランナーによるPRアングルの提案に入ります。

フェーズ3:リリース作成と記者フィードバック

  • テクニカルライター、データジャーナリスト、ストーリーテラーがそれぞれの視点で初稿を作成

  • クライアント広報責任者(山田美咲)が選定

  • 4名のメディア視点エージェント(経済部、生活部、社会部、テック記者)が検証

  • フィードバックに基づいて修正

アングルが決まったら実際の執筆に入ります。

Claudeは元々文章も綺麗な文章を作りますが、サブエージェントを使う場合は方向性の違う文章を複数作らせても良いかと思います。

そして、サブエージェントとしての効果が最も出そうな場面が 「記者目線での厳正なチェック」 です。

通常のLLMでも「この文章を記者としてジャッジしてください」というプロンプトを入れればしっかりと出力されるでしょう。しかし実際には執筆と評価を同じコンテキストウインドウで実施していたりすると、漏れや偏りが発生してしまうことが多いと思います。

サブエージェントでは、全て異なるコンテキストウインドウを使うため、ニュートラルな立場からチェックさせることができるのです。

このあたりは日経新聞の記者として振る舞わせるのがおすすめです(厳しくて泣けてきますが...)。

Saito-BusinessMedia-09エージェントの説明画面。経済メディア記者視点でプレスリリース評価する設定

その他、生活部記者やWBSなどのテレビ報道、NHKなどの公共性の求められる記者目線などを入れて複数視点でチェックさせるのもおすすめです。

フェーズ4:品質保証と最終承認

  • リスクマネジメントとファクトチェックの実施

  • AI評価システム(NEWS VALUE 8)による100点満点評価

  • 最終承認プロセス

最後に出来上がった原稿を、校正・炎上リスク評価・ニュースバリューチェックなどの評価を入れて最終的にn点以上だったら承認する、というプロセスを取っています。

実際にこのフローで実行してみると、承認不要で全てのフェーズが自動遂行され、最終的なアウトプット原稿もしっかりとできあがりました。

Claude Codeで実行されたAIエージェントによるプレスリリース作成の14フェーズ完了ログsaisaigo

上記のように90分ほどかけて最後まで実行されました。

ちなみに /agents でエージェントを事前設定なしに実行しても、Built-in agentsというディフォルトサブタスクが1体入っているため、CLAUDE.mdにしっかりとプロセスさえ記載しておけば同様なプロセスを辿ることができるようです(もちろん役割設定したほうが精度は格段に上がると思われます)。

以上、Claude Codeのサブエージェント機能をプレスリリース作成に適応したプロジェクトの解説でした。

Claude Codeは広報・マーケティング活動にも使える最強の武器です。エンジニア以外も積極的に使っていくことをおすすめします。

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